中国から今後のスローフードの挑戦が始まる:「それぞれの多様性を保護し、不平等を減らし、誰もが知識を得るために」
04 Oct 2017 | Japanese
食糧で世界を変えることができる。成都で開催された第7回スローフード世界大会は、これから進むべき道を示して閉幕しました。
「この会議は、現在の開発モデルに対する私たちの反意を強調するものとなりました。この会期中に行われたスローフードとテッラ・マードレネットワークの証言は、代替となる勝利モデルがすでに存在していることを示すものでした。 」
「中国の青年部スローフードネットワークもまた、強い意志と共に、この道を選ぶ決断をしました。これは、この国で今後どれだけ多くの課題が待っているかを考慮すれば、とても大きな意味を持つはずです。」
ネットワークに加盟する90か国を代表する400名の出席者を前に、この会議で会長に再任されたカルロ・ペトリーニ氏は、会議の閉幕演説でこのように述べました。
すべての面においての多様性の保護、不平等との戦い、知識の普及
「私たちはネットワーク、そして公正なスモールビジネスを活性化させる必要があります。どんなに小さくとも地域規模で道を切り開くための勇気と力を私たちは持っているのです。13年前から、スローフードネットワークにとってのネットワークは、テッラ・マードレです。私たちは、より謙虚な側に立ち、彼らの畑に寄り添い、農民市場での彼らを保護し、料理人と生産者の繋がりを通じて彼らに確信をもたらすべきなのです。」
この会議の閉幕と共に「美味しく、きれいで正しい健康的な食糧へのすべての人によるアクセスを実現するまで戦い続ける必要性」「共通の権利としての知識へのアクセスそして伝統的知識と学問的知識に同等の尊厳を認める必要性」「政治的・経済的・社会的性質を持ったあらゆる排除の拒否」「何よりも優先してキャンペーンを通じて行動すべきものとしての環境保護」「人として、集団として自分たちが持っている最大の遺産である多様性を再認識する必要性」「富と機会の不公平な分配に対してあらゆるレベルで立ち向かう意欲」という成都宣言が採択されました。
さらに、この会議では、今後の3年間で包括的でオープンな組織体制を作り上げるための新たな指導委員会が任命されました。
2020年までの任期となるこの委員会は、32か国の代表者として43名で構成されており、執行委員会メンバーには(カルロ・ペトリーニ代表、パオロ・ディ・クローチェ事務総長、アリス・ウォーターズ(アメリカ)、エドワード・ムキイビ副代表(ウガンダ)、リチャード・マッカーシー(アメリカ)、ウルスラ ・ハドソン(ドイツ)、ヨリス・ローマン(オランダ)、ロベルト・ブルデーゼ(イタリア)、ジョージ・シュナイダー(ブラジル)とQun Sun(中国)が、それまでの執行委員会には含まれていなかった南米とアジア代表者として加えられました。
この成都宣言に加え、相互協議による以下の6つの議会運動が採択されました。
「私たちが守り、サポートしていきたい生物多様性、知識、コミュニティ、そして伝統文化」
「地球の生態系におけるプラスチックの私たちの食糧と健康にもたらす悪影響」
さらにこの会議では、地球温暖化の問題、そしてこの地球温暖化がもたらす食糧生産と消費との関係を、ネットワーク全体で即時に取り組む必要があることを訴えるための、開幕時に発表されたMenu for Changeキャンペーンへの取り組みが再確認されました。
スローフード国際プレスオフィス
パオラ・ナノ、ジュリア・カパルディ
スローフードは、“おいしく、きれいで、正しい”食の哲学に賛同する数百万の人々を従える、160ヶ国以上からの情熱家、料理人、専門家、若者、生産者、漁師、学術関係者らから構成されるネットワークです。このうち10万人の会員が1,500のローカルグループに所属し、年会費を納めることで協会の資金運営に寄与し、各地で開催される数多くのイベントに参加しています。これら会員のほか、持続可能で小規模の農産食品生産に従事する2,000のテッラ・マードレの食のコミュニティがあります
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