スローフード協会が中国から世界160か国の食のアクティビストに呼びかけ≪食の生産システムを変えて、気候変動を食い止める≫

成都(中国)で開かれたスローフード世界大会で、気候変動の緩和を目的としたキャンペーン「Menu for Change」を発表

≪気候変動は人類の真の努力を必要とする今ここにある危機です。私たち個人の選択という行動が変化の原動力となり、違いを生みだすのです。全人類が関わっているのです。≫ スローフードネットワークとテッラ・マードレを代表する90か国400名の代表者を前に、カルロ・ペトリーニ氏は、地球温暖化は現実であり、不確定な未来の話ではなく、その影響は現在すでに感じられるところにまできていると話しています。

以下はその必要性を強く訴えるメッセージです。≪スローフードにとって、気候変動を考えることは義務です。環境や資源、労働力を尊重しなければ、食糧の質は存在しないのです。≫

会議のオープニングセクションで、スローフードとテッラ・マードレネットワークの代表者と専門家は、その必要性を証言しています。

伊江玲美(日本)日本スローフード協会代表理事

≪日本では、漁師や農家にとってこの2017年は壊滅的な1年となりました。日本は「四季の国」としても知られていますが、今年は九州地方に大雨が降り、大きな被害をもたらしたのです。一方、北では、海流の変化によりサケ漁が不振となったり、さらには温暖な地域の海に生息するはずの魚が釣れたりしました。また、すべての人が桜の開花において、これまでにない変化を目の当たりにしたのです。≫

フランチェスコ・ソッティレ(イタリア)パレルモ大学育樹と特別育樹専攻教授

≪ヨーロッパでは、悲劇的な干ばつとこれを遮る突然の豪雨によって被った水害の夏となりました。これらの例外的な出来事は、農業や歴史、伝統文化、さらには特に脆弱な農村地域に悲劇的な影響をもたらしたのです。ここ数年、私たちは、工業生産による絶え間ない排気に気候変動の原因があると考えてきました。そして最近、農業と育樹の役割を認識するようになったのです。他の農業モデルが存在するのでしょうか。活動を起こさなければなりません。政府は温室効果ガスの排出量削減という世界規模での目標の中で、我々個人は日々の選択肢の中で活動する必要があるのです。≫

Tiejun Wen(中国)中国人民大学持続可能性研究所教授、西南大学農村復興研究所教授

≪現在進行形にある変化に対応するには、都市部と農村部の全体的な関係、さらにシステムの発展と革新戦略として新たな都市化について働きかける必要があります。中国には、現在、3万の都市と60万の行政村、さらに3000の州や町や管区の管理下にある300万の農村があり、約3000万の中小企業が活動拠点としています。しかしながら、都市開発と標準教育に基づくシステムは、時に農村地域の要求に応えることのできるものではありません。5億から8億人という農民と農村文化が、エコロジーで持続可能な開発を実現できるようにするには、それぞれの特性を調査するべきです。農民の権利の持続可能性、生態学的農業の安全性、農村環境の持続可能性という3つのコンセプトを、この快活の中心にするべきなのです。変動に取り組むには、資本に基づいた政治モデルから、人に基づいたモデルへの移行に着手する必要があるのです。≫

Mbaye Diongue(セネガル)イタリア在住セネガル人移民

≪セネガルでは、気候変動の壊滅的な影響により、バルニーやサン=ルイのような沿岸地域のある地域全体が、容赦なく浸食してくる海に飲み込まれるという、恐ろしい抑えようのない現象がすでに始まっています。私たちアフリカ人、一般的に貧しい国や発展途上国に関する大きな問題は、自分たちがこの被害に遭うだけの理由があるのか、自分たちの責任はどこにあるのかという点です。アフリカは気候変動に全くと言っていいほど影響を及ぼしていません。進行している変動に立ち向かうための能力や方法、道具もないのに、どうして被害に遭わないといけないのでしょうか。≫

Alma Rosa Garcés Medina(メキシコ)メキシコ国立自治大学生物学者

メキシコの南東部では、熱帯生態系の悪用と誤った生産システムの採用が招いた大きな危機的状況にあり、生態学的観点にとどまらず、経済的、社会的影響が出ています。これらの変動によってもたらされた破壊に取り組むには、これまでとは異なる公的で教育的で生産的政策をとる必要があり、さらに持続可能な地域開発策を採用しなければならないのです。≫

John Kariuki Mwangi(ケニア)生物多様性のためのスローフード基金の副代表、ケニアにおけるスローフードプロジェクトコーディネーター、中東アフリカにおけるスローフード国際議会メンバー

≪私の国ケニアで最も多くの被害を受けているのは放牧を行う人々で、多くは移住を余儀なくされています。緩和と適応の対策を真剣に行わないと、状況は悪化する一方でしょう。アフリカや世界でスローフード協会が、生態学的農業の促進や生物多様性の保護を通じて、現地の生産者と共に行っている仕事はまさにこれです。やるべきことはたくさんあり、スローフード協会だけでは勝つことはできないのです。≫

スローフード協会は、食糧と気候変動を関連づける募金とキャンペーンである「Menu for Change」を発表します。この「Menu for Change」を通じて、誰だって食べることから何かができるということ、何かをしなければならないということを示すもので、気候への影響を抑制し、生物多様性の保護と食と環境に関する教育に働きかけ、関連機関の全当事者に問題意識を持たせ、すべてのレベルで対策を徹底させることで、スローフードネットワークがどのように食糧生産のためのソリューションを見直し、サポートしていくかを伝える意味が込められています。

エネルギー部門の37%、輸送部門の14%、産業部門の11%に対して、農業部門が全排気量に占める割合は21%となっています(国連食糧農業機関調べ)。農産物加工部門における主な温室効果ガス排出原因は家畜の集中的な畜産によって生成されるメタンとなっており、部門全体の40%を占めています。次に大きな原因となっているのが合成肥料の使用となっており、全排出量の13%がこれにあたります。最後に、CO2の更なる排出源は生産地から販売及び流通地点に食料品を運ぶ輸送によるもので、食料品が私たちの食卓に到着するまでに移動する平均距離は、この30年間で倍増しているのです。

 

スローフード国際プレスオフィス

パオラ・ナノ、ジュリア・カパルディ

internationalpress@slowfood.it –Twitter: @SlowFoodPress

 

スローフード協会では、South Pole Groupの協力により、この会議が二酸化炭素を排出しないイベントであると証明されています。South Pole Groupは、温室効果ガスの削減に特化し、自治体と企業に対する持続可能なソリューションを幅広く提供する国際企業です。SouthPole Groupが、フライトをはじめ、本会議によって生成される温室効果ガスとその影響を、自社のプロジェクトHuóshui水力発電にて補償します。

スローフード世界大会は、スローフード協会、成都市立商務委員会、スローフード協会中国支部の主催で行われており、パートナーであるAutogrill社、Colussi社、Di Martino社、Easy Home社、Eataly社、Eatown社、Imperia社、La Spinetta社、Lavazza社、Xibei社の強力のもとで実現されています。リーガルパートナーはBLB Studio Legale社とService Provider Somos社です。

 

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