スローフード・ユース・ネットワークが 第2回ワールド・ディスコ・スープ・デーと団結

食糧廃棄に対する意識向上を目指し、世界各地で開催予定 スローフードの若手世代が2018年4月28日、第2回を迎える『ワールド・ディスコ・スープ・デー』と手を組みます。このイベントは、スローフード・ユース・ネットワーク(SFYN)が食糧廃棄問題に取り組むアクションとして発案したものです. ウガンダから日本、ブラジル、オランダまでSFYNがオーガナイズするパーティーで、ここでは廃棄食糧が“ディスコ・スープ”に姿を変えます。どれほどの量の食物が廃棄されてしまうのかを真剣に考えながら、楽しみながらそうした食物を有効利用する術を披露するという内容です。 「我々の世代というのは、今私たちが取り組んでいるような挑戦をあたかも解決不可能な重大問題であるかのように考えがちで、 食糧廃棄はその一つだと思っています。ディスコ・スープのようなイベントは多くの若者たちを集め、あなたが実感したいと願う変化は思っているより簡単なのだ、ということを実証します。実際のところ、こういう事に取り組むのは面白いですよ!」 そう語るのはSFYNの事務局長、Jorrit Kiewikです。 目下 70 件のイベントが世界各地で開催予定、より正確には以下の国々においてです(最新マップはこちら):ベルギー、ブラジル、デンマーク、フランス、ドイツ、イラン、アイルランド、インド、インドネシア、イタリア、日本、ケニヤ、キルギスタン、メキシコ、オランダ、ナイジェリア、北キプロス・トルコ共和国、ペルー、フィリピン、ルワンダ、南アフリカ、スイス、ウガンダ、イギリス、アメリカ。 なぜディスコ・スープで食糧廃棄に立ち向かうの? 今日、私たちの消費を目的に生産される食品の3分の1が廃棄されています。これではゴミ箱を肥やしているようなものです。国連食糧農業機関(FAO)によれば、このうちの25%をセーブすると、飢餓に苦しむ世界の8億7千万の人々を十分に救うことができるそうです。SFYNはこの問題にユニークで楽しい方法で取り組み、状況を変えたいと考えます。ですからただ食物を無駄にしてはいけないと言うだけではなく、食物を節約しながら、楽しく騒ぎましょうよと。モットーは“ゴミ箱ではなくお腹を満たそう!”です。 ディスコ・スープとは何? “ディスコ”・スープとは、有志参加者らの手で、廃棄に回されてしまう食品(多くの場合はファーマーズマーケットでの残り物)、あるいは –例えば形が流通規格に合わないという理由で- 廃棄されてしまうあらゆる食物を集め、洗って下ごしらえし調理する、というイベントです。同時に、若者ら、子供たち、お年寄り、料理人のほか、食糧廃棄問題改善の全ての支持者らを集結させる、ガストロノミックで美的、音楽的センスに溢れるイベントでもあります。さらには学習と認識に関する多様な知識をひとつにまとめる、変換ツールでもあるのです。 世界的な影響を及ぼす国際イベント ディスコ・スープは今から6年前、ドイツのベルリンで “Schnippeldisko” –食糧廃棄に異議を唱える‘抗議のスープ’- として始まりました。それ以来、この危機を明確化する愉快で意義ある手段として、世界中に広められていきました。これまでに多くの様々なバージョンが開催されてきています。2016年、スローフード・ユース・ネットワーク・ブラジルが全国ディスコ・スープ・デーを開催するまでは、それぞれのディスコ・スープイベントは独立して運営され、各詳細は地域の有志者らによってオーガナイズされてきました。昨年SFYNが史上初のワールド・ディスコ・スープ・デーを開催。SFYNは5千キログラムを上回る食糧を、2万5千食の食事に変えました。100件を超えるディスコ・スープが、5大陸40の国々で行われました。  スローフード・ユース・ネットワークは、このネットワークと、総体的で創造力に富むスローフードの信条を支えに繋がり団結する18歳〜35歳の若者グループです。ネットワークは80ヶ国にまたがり、多様なバックグラウンドや文化を持つ人々、より良い食糧システムのために貢献するという共通の目標を分かち合うあらゆる層の人々が参画しています。 より詳しい情報はこちらへお問合わせください: SFYN Head of Communications Simone Luijckx: [email protected] Slow Food International Press Office [email protected] – Twitter: @SlowFoodPress スローフードは、 自分自身にとって良く、それを生産した人にも地球にも良い食物に誰もがアクセスできる世界を目指す、世界的な草の根運動組織です。スローフードには160を超える国々で、100万人以上もの活動家、料理人、専門家、若年層、農家、漁師、学術関係者らが加わっています Did you learn something new from this page? yesno

Food for Change: テッラ・マードレ・サローネ・デル・グストの革命

イタリア・トリノ   2018年9月20-24日 スローフード、ピエモンテ州、トリノ市が企画する『テッラ・マードレ・サローネ・デル・グスト』が、テッラ・マードレの代表者7000人、世界143ヶ国から900の出展者らの集結を見込み、2018年9月20-24日イタリア・トリノの街に再び戻ってきます。 「おいしく・きれいで・正しい」食に捧げる、世界で最も重要な国際イベントの第12回大会のテーマは“Food for Chnge”です。プログラムは、カンファレンスから味覚のラボラトリー、大規模マーケット、テッラ・マードレのフォーラムまで、世界中から集まる農民、畜産農家、職人らの出席を得て行われます。 変化のための食物とは革命である、これを来る大会で宣言すべく、今準備を進めているところです。トリノのサローネ・デル・グストにおいて、グローバルマーケットで困窮する良質な食品の小規模生産を支援しようとする初めての大会をスローフードが開催したのが1996年のこと。2018年の大会では、消費者にもより一層、生産プロセスの立役者となってもらうこと(共生産者)を目標にしています。 “Food for Chnge”のテーマを掲げ、テッラ・マードレ・サローネ・デル・グスト2018は、中国-成都で開催された前回の国際会議中に発表があった通り、スローフード運動の政策に門戸を開きます。その第一歩として、私たち全員に関与する世界的な温暖化への警鐘が傾聴されないという深刻な問題、これに関して我々は科学者、専門家、農家らを動員させています。このようにして#foodforchangeは、食料システムを変えるためのスローフードの国際キャンペーンになるのです。 2018年のテッラ・マードレ・サローネ・デル・グストでは、トリノ市およびピエモンテ州の多くの場所が賑わうことになるでしょう。 メルカートはリンゴット展示場(Lingotto Fiere)に、学びのイベントはカステッロ広場の州政府舎(Palazzo della Giunta Regionale)で、エノテカは新たに華麗な王宮(Palazzo Reale)を舞台に、トリノ読書愛好会と共催するカンファレンスは市内中心部が会場となる予定です。これからその他の会場も順次、地図に追加していきます。2016年大会を特徴づけたヴァレンティーノ公園の野外会場は保安上の理由から再び利用は叶いませんが、数多くの来場者の方々の不便にはなりません。 テッラ・マードレ・サローネ・デル・グストのプログラム完全版は6月に公表予定、その他の更新情報は随時こちらでご覧いただけます: http://salonedelgusto.com/en/ こちらでもフォローしてください: Facebook Twitter Instagram Youtube #foodforchange #terramadre #terramadre2018 スローフード国際プレスオフィス パオラ・ナノ、ジュリア・カパルディ [email protected] スローフードは、“おいしく、きれいで、正しい”食の哲学に賛同する数百万の人々を従える、160ヶ国以上からの情熱家、料理人、専門家、若者、生産者、漁師、学術関係者らから構成されるネットワークです. Did you learn something new from this page? yesno

テッラ・マードレ・デー2017のメニューが 気候変動に立ち向かうための方策を提供中

  毎年12月10日、スローフードの記念日–地産地消、農業の生物多様性と持続可能な食糧生産を推進する『テッラ・マードレ・デー』 を、グローバルスローフードネットワークが祝福します。 今年のテッラ・マードレ・デーでは、スローフードによる“Menu for Change”キャンペーンに特に注目を呼びかけています。このキャンペーンは食と気候変動の間の関連性に着目し、「食」から私たちは状況を打開することができる、しなければならないと考えるものです。生物多様性保護、食と環境教育、全ての当事者間における認識を高め、あらゆるレベルで政策に影響を与える努力、これらに取り組むことで環境へのインパクト緩和を図りながら、食品生産のためのスローフードによるワールドワイドな支援と促進を推し進めてゆきます。 スローフード・インターナショナル創立者で会長のカルロ・ペトリーニは次のように述べています「毎年12月10日、私たちはテッラ・マードレ・デーを祝福します。気候変動への認識を高めながら我々のキャンペーンに加わっていただくことは、またとない機会だと思います。それは我々皆にとっての義務ではないでしょうか。私たち個人の振る舞い、特に自らの食習慣からスタートして私たちは、温室効果ガスによって生じる破壊的なプロセスに力を及ぼすことができると考えます。私たちの日常のメニューや、身近な状況から取り組みを始め、そしてこの例年のパーティーをかくあるべき形で祝いましょう。」 多くのコミュニティが写真やストーリーをフェイスブック上でシェアしています。以下は世界各地で開催される、今年のお祝いの要約です: アルバニア 複数のイベントが開催予定となっています。セリックでは、アルバニアの庶民料理におけるBallegjere Fishの重要性について認識を高めてもらうためのイベントが行われます。ここではスローフード・アライアンスに賛同するシェフらが、地元の学校の生徒たちと一緒にこの魚を調理します。Shirgjanでは、地元産のオイルをテーマとするイベントが開催されます。 オーストラリア スローフード・キャンベラは『Terra Madre Luncheon』と題するイベントを、ショールヘブン、キャンベラ、サドルバックのスローフード支部らによる共催で準備中です。メニューは地産品および周辺地域の小規模生産者を特集する内容になる見込みです。 ブルガリア スローフードは12月11日にソフィアで 『The Tastes of the Ground』 というディナーを予定しています。翌12月12日は、味の箱船に登録されるKurtovka apple やBuhavitza appleなどの土着のりんご品種をフォーカスする別のイベントが開催されます。 エチオピア スローフードは首都アディスアベバで、環境に優しく持続可能な食品生産の推進を目的とする月例のオーガニック・ファーマーズ・マーケットの、第3回目の準備をしているところです。スローフードネットワークの製品のほかにもアウランバ(Awramba)コミュニティ・ファーマーズ・コープが生産する食品、ブラックシード・オイル、土着のアルシ(Arsi)牛の乳製品なども並ぶ予定になっています。 フランス ピエール・ルクートル(Pierre Lecoutre)シェフが12月9日、パリの自身のレストラン L’Oseille において、国際キャンペーン”Menu for Change“に捧げるディナーを準備しています。 ドイツ テッラ・マードレ・デーを祝福するイベントの数々が予定されています。ユーバーリンゲン(バーデン・ヴュルテンベルク州)では、地元生産者と生演奏も交えたローカルマーケットを開催予定。Rechtmehring(ババリア州)では、Simsseer Weidefleisch協同組合を目指すエクスカーションをスローフードが企画しています。 インドネシア スローフードは12月9〜11日の3日間にわたるイベント“ピサン(Pisang)”プレシディオ・パレード・パーティーを、Ibu Dapoerにて開催します。イベントでは地元の持続可能な食事を提供。Bubrah Gayam のストリートマーケット訪問や、ジョグジャカルタの伝統種バナナのプレシディオ生産者らの訪問も企画されています。 イタリア 複数のイベントが予定される中から幾つかを挙げてみましょう。ブラジルのスローフード・セラード(Cerrado)とイタリアのスローフード・バッソ・マントヴァーノが、多国籍ガストロノミーと文化交流をロンバルディア州ボッツォレット・ディ・ヴィアダーナで開催します。シチリア州レンティー二、カンパーニャ州ピアノ・ディ・ソッレントにおいては、アースマーケットが予定されています。ヴェネト州ノヴェンタ・ディ・ピアーヴェでは地域の特産品の試食会が企画されています。 日本 12月9日、三重県菰野(こもの)町で、奥田シェフによる地域の旬の素材を使った”Menu for Change”ディナーを開催。奥田シェフは渡辺智史監督の映画『よみがえりのレシピ』の中で、若いコミュニティのお陰で、どのようにして自らが大和地方に伝わる食の遺産を守るべく人生をかけてきたのかを語っています。 ケニア 国内の全てのスローフード・コミュニティが、環境に配慮するローカルフードに関する活動を企画中です。 12月8日スローフード・ケニヤはGitareにて、イベント『Seed and Food』をSeed Saversとの協力の下に開催します。気候変動へのインパクト緩和のためのカギとして、種子と生物多様性の保存について人々に敏感になってもらうこと、また、アフリカの食糧システムを企業が統制する現実との闘いが白熱化していることや、多国籍企業に押される工業型農業の動きについても、種子からスタートして参加者の方々に敏感になってもらうことを目的としています。 モロッコ …

アジアで初! We Feed The planet in Japan 2017~食の未来会議~」開催

  スローフードインターナショナル日本オフィスとスローフードユースネットワークは、この度、アジアで活躍する若い世代の食の専門家(生産者・料理人・活動家・研究者等)50 名を中心に、食に関心のある消費者等が全国から集まり、2020 年における食のあるべき未来像を描く「We Feed The Planet in Japan 2017」を神戸市にて開催します。「食都神戸2020」推進の一環として、神戸市の農漁業や飲食業の活性化、食文化の向上を目指し、平成28 年度から連携を進めている事業の一環として、神戸に「食のプロフェッショナル」が集まる機会として開催されます。これは、アジアで初めてのイベントで、2015年のイタリアのミラノ市で開催されて以降、世界でも2 回目の開催になります。 1.We Feed The Planet in Japan 2017 とは (1)趣旨 アジア各国や日本各地から集まった若い世代の食の専門家(生産者・料理人・活動家・研究者等) 50名を中心に、食に関心のある消費者や、神戸で活躍する食の関係者等が、ワークショップやパネルディスカッション等を行います。それぞれの専門的知見を掛け合わせながら、2020 年の食についてあるべき未来像を描きます。 (2)一般公開プログラム概要 日時 平成29 年11 月3 日(金曜)10時~17時 場所 デザインクリエイティブセンター神戸(兵庫県神戸市中央区小野浜町 1-4) 参加者 食の専門家、一般来場者等 費用 一部プログラムのみ有料 主催 スローフードインターナショナル、スローフードユースネットワーク 共催 神戸市、あいな里山公園 その他 11月4 日(土曜)、5日(日曜)の2 日間は、「あいな里山公園」で、代表メンバー(食の専門家)のみが参加する限定プログラムを実施します。 2.一般公開プログラムテーマ (1)パネルディスカッション・講演(事前申込不要) ①テーマ:いまだからこそ、手を取り合いたい。~スローフードでの連携が生み出す創発~ 登壇者: ロート製薬 取締役会長 山田邦雄氏 大日本水産会 事業部長 木上正士氏 …

初のアイヌフードフェスティバル、日本で開催

アイヌの食の英知を次世代につなぎ、世界に発信 アイヌ女性の力、メノコモシモシ 2017年10月28日~29日、札幌ピリカコタン(札幌市アイヌ文化交流センター)にて、 第一回アイヌフードフェスティバルが、スローフード・インターナショナル、日本スロー フード協会、アイヌ女性会議メノコモシモシの共催で開催されました。 アイヌ民族はアイヌ語で言うところのアイヌモシリ(日本列島の北海道島・千島列島およ び樺太島とカムチャツカ半島)の先住民族です。時代とともに、アイヌの土地が「倭人」 による侵攻によって、アイヌの人々は法的、社会的、文化的、経済的、精神的な服従を強 いられてきました。日本政府がアイヌを日本で唯一の「先住民族」と認めたのは、2008 年になってからのことです。そのため、日本に住む多くの方々が日本の先住民族であるア イヌの歴史、文化を継承してきている人々なのかを知ることが、いまとても大切な課題と なっています。 今回のイベント発足のきっかけには、一般社団法人日本スローフード協会の代表である伊 江玲美氏の長年の思いも秘めています。彼女のルーツは琉球王国にあり日本のもう一つの 特殊の文化、歴史背景を持った”沖縄“の女性として、アイヌ女性と連携し最南端、最北端 の先住民族の食文化を日本から世界に発信したいと思ったきっかけから始まっています。 2020年には国内初の「国立アイヌ民族博物館」が設立される予定となっており、この機 会に向けて、先住民族の食文化に光をあてていき、スローフード・インターナショナルが 主催するIndingenous Terra Madreを北海道の地で開催するために、アイヌ女性団体・ メノコモシモシの代表多原氏と語りました。 28日夕方、メノコモシモシの人々による開会の伝統的な儀式が催されました。この儀式は 2日間の祭りの安全祈願であり、ここからはじまった日本スローフード協会とメノコメノ コモシモシ(アイヌ女性会議)の信頼関係を祝福するものでもありました。 29日には、3つのテーマで会議が行われました。 – アイヌにとっての食、そして先住民族としての役割: 文化遺産としての木彫り、舞 踊、音楽、刺繍に比べ、アイヌの「食」はごく最近まで重要視されていませんでし た。そのため、本イベントでは個々それぞれの家庭の中で継承されてきた「アイヌ 伝統食」をパネリストの方に話をしてもらいました。 – アイヌ料理ルネッサンス~カルチャーレボリューションと経済活性化: アイヌの人 びとの社会的・経済的地位は、日本でもっとも低い位置にあると言っても過言では ありません。アイヌの食文化が再度花開くことだけでなく、食文化を主軸に持続可 能な経済発展がなされるよう、見守っていくことが大切です。 – アイヌ – 自然からの贈りもの ~医食同源: アイヌの人びとはどのように「植物を、 ときに食べものに、ときに薬として」利用してきたのでしょうか。アイヌ食の土台 は、山々の植物を採集することにあります。その多くは薬効もある植物で、神々か らの贈りものだと考えられてきました。 会議のほか、アイヌの伝統的な結婚式、伝統的な収穫舞踊、植物を模したアイヌ刺繍 などを収めた短編映像の上映も行われました。 先住民族が受け継いできた環境と生物多様性への敬意と配慮には、未来をかたち作る上で 欠かすことができない役割があります。また、スローフードの軸にある、人類と地球の未 来のために、農と食の多様性を守ること – これは、様々な人びとの文化的多様性を守るこ となく成し遂げることはできません。 …